相続放棄をすると形見は受け取れなくなるのか
1 基本的に相続放棄をすると形見は受け取れない
相続放棄をすると、故人(被相続人)が有していた財産(遺産)については受け取ることができず、仮に受け取ってしまった場合、相続したものとして相続放棄ができなくなり、また、仮に相続放棄をした後に遺産を受け取った場合、相続放棄が無効になる場合があります。
そのため、形見についても遺産であることには変わりないため、これを受け取ってしまった場合、相続放棄ができなくなる可能性があります。
実際の事例でも、遺品のほぼすべてを持ち帰ったとして、相続放棄が認められなかった事例もあります。
2 形見を受け取ることができる場合
他方、形見を受け取ったとしても、相続放棄ができる場合があり、実際、形見を受け取ったケースで相続放棄が認められた事例もあります。
たとえば、被相続人が着ていた衣服や思い出のアルバムなど、市場価値としては値が付かないもの(客観的価値がないもの)については、形見として受け取ったとしても、相続放棄が認められる可能性があります。
もっとも、どこまでの物を形見として受け取ってよいのかについては、一律の基準があるわけではないため、ご不安な方は専門家にご相談されることをおすすめします。
3 価値がある形見を受け取りたい場合
一般に価値がある形見(時計や貴金属等)については、これを受け取ってしまうと、相続放棄が認められない可能性が高くなります。
この場合、価値がある形見を受け取る方法としては、単純に相続する場合のほか、限定承認という手続きがあります。
限定承認とは、簡単にいえば、遺産の財産額を限度に借金を負うという制度です。
この限定承認制度を使い、先買権という権利を行使することで、価値がある形見であっても、法的に問題なく取得することができます。
なお、限定承認については、かなり専門的な知識、経験が必要になるため、できる限り、相続に詳しい専門家に手続きをご依頼されることをおすすめします。



























